待たずとも春は来るがしかし

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オッス、朕狂王じゃ。久々じゃのう、すまぬ。ところでいよいよ我が鹿角も春遠からず、という気候になってきたかのう。
雪消えた農地では、我が鹿角が誇る素晴らしい技術を備えたベテラン生産者達が、春作業に精を出し始めておるぞなもし。
ただその、よう都会の者たちは勘違いしがちなのじゃが、農業現場は決してイコール自然ではないのじゃな。自然で採れるといったら、野イチゴじゃったりキノコや山菜類じゃったり、いわゆる天然ものじゃな。農地は人が食糧生産のために自然を切り開いて、都合よくこしらえ生産効率を上げた場じゃ。
と、まあ分かりきったことは置いておいてもじゃな、実は農業生産に必要なものがしこたま値上がっておってな、危機じゃわまったく。例えば農業用ハウス、これ原油由来のビニールと鉄鉱石由来のパイプから出来ておるじゃろ。原油と鉄鉱石の高騰はもう、言わずもがなじゃな。原油価格が今は落ち着いておるとはいえ、ついこないだまでの値上がりのしわ寄せは莫大じゃ。今でも2~3年前から比べると2倍ほどになっておろうかね。
おまけに肥料な、ここ2年ほどで原価が300%とかって物凄い上昇しとるのじゃ。中国であった大地震も影響しとるようじゃが、ただでさえ赤字当たり前の生産者の現状にあっては計り知れないショックじゃよ。いくら中間マージンおさえても、単に前年比で肥料代1.5倍ってこれまた現実じゃ。
かたや世の中、八百屋さんなぞ目にすることが無うなって、スーパーチェーンの大量仕入れ時代じゃ。一方でこだわり野菜を高く売っておっても、それ全体の1%もあろうか。今また不景気だとて、安値戦争に再突入しがちじゃよ。
こと我が鹿角の農業取り上げてみても、コメの値は下げ止まり、りんごなんぞ市場から溢れて、ことによったら木箱一箱で50円じゃったというのも聞こえてくるほどじゃ。箱代にもならぬぞ。
総務省の試算じゃったかな、農家の平均所得が147万円とかって、これでは後継者どうのこうのなんぞ言えるかバカ、じゃよまったく。
肥料高騰対策とかで肥料高騰分の7割ほどを国が助成するというのもあるが、これ我が鹿角の平均的な生産者一人当たりじゃとせいぜい15万円もくるかのう。減反政策に協力している生産者にこれまた今年緊急の助成金来るらしいが、それとて平均で一軒21,000円もらって終わりじゃ。
やいやい、国の基本は一次産業ぞ。それ世界中の先進国が皆そうじゃ。中国産農産物やばいだのと話になっとる割には、国産ものを育てることにはなかなか本腰入っとらんのが現状と言わざるをえまいよ。
助成金どうのこうのではない、いいかげん生産地の現状をしっかり把握して、流通の方法を根本から見直さねばならんじゃろうのう。
農地をまとめて生産性を高めるとして行った集落営農も、フタ開ければ助成金狙いじゃったり、生産者減らしの方言みたいなものじゃ。我が国の国土地理と生産者数を無視した手法じゃからコルホーズより成功しとらんわ。
悪い方向に追い討ちかけて、産地偽装やら事故米流通やらどんどん出てきよるしのう。悪人を罰するべきはずの法律は複雑の一途を辿って、大多数の真面目な生産者が慣れない書類作りに年がら年中四苦八苦するハメになっておる。しかしこれも忘れやすい国民性、今もなお狂牛病出続けておって国内でもとっくに30例以上に達しておるの、知っておるかな。狂牛病とて昔から多分あったものじゃ、調べ始めたから分かったことなのじゃがな。
真に気を使うべきなのは何なのか、ニュースに出ておることばかりが出来事ではないこと、記事の背景になっておる事柄を、我ら改めて考えてみようではないか。
そして我が鹿角のまごうことなき主要産業たる農業の現状と行く末を、国が出来なければ県民が、県ができなければ市民や町民が、考えて良い方向へ変えてゆかねばなるまいのう。
えー、何言いたかったんじゃろ。(朕)

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by deepkazuno | 2009-04-06 21:27 | ダンジョン
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