弘前城内戦

弘前城内戦_d0085096_9221124.jpg
朕は事情あって花見と紅葉狩りはまずしたことがないのじゃが、我が腹心たる閣下が、なんとしても夜桜を見に行かむと言うでな、ちと掟破りの弘前城内潜入夜桜見物に行って来たのじゃ。夜桜っちゅうからお七はおるかと閣下に聞いたら、沢山おるというでな。行ってみたら、桜自体は見ごろをとうに過ぎとった。まあ、我が鹿角も満開越しておるゆえな。大体、弘前の開花と我が鹿角の開花は一週間ほどのズレがあるからのう。それでも、しかも夜でもかなりの人出じゃった。やはりあなどれぬわ、津軽為信殿の御城下は。この城もまた見事じゃ。堀の広さと石垣の高さ、こりゃ容易には落とせまいが、花見と称して城内外の往来が自由になっておったから(年がら年中そうなんじゃが)追手門から堂々と入場できたわい。
弘前城内戦_d0085096_9222364.jpg
で、弘前城内に密かに攻め入ってのう、本丸へ近づいて行ったら、なんか戦の様相じゃ。掛け声と喧騒が次第次第に大きく聞こえて来よる。本丸から撤退してきたらしき、見るからに落ち武者と思しき若者衆がのう、口にポリ袋をあてがいながら、ほうほうの態で歩いて出て来ちょる。また両脇を抱えられてぐったりとしておる「くのいち」も一人二人ではないわ。本丸の中ではどんだけの激戦が繰り広げられておるのじゃと若干戦慄を覚えながら足を踏み入れるとのう、やっとるやっとる。360度の枝垂れ桜に囲まれた本丸の芝生は、いたるところで大乱戦じゃ。これほとんど弘大生じゃろ、と見ゆるが。そういやこの時期、新歓コンパの時期でもあろうな。イッキの掛け声が鳴り止まぬ。いつ終わるとも知れぬ長期戦の様相の本丸の大混戦じゃ。朕もなんぞ、悲喜交々の懐かしさが自ずと湧いてきたぞなもし。ええのう、若人が沢山おって。ところでお七はどこじゃ。(朕)
by deepkazuno | 2008-04-27 10:03 | 近隣諸国
<< 弘前城内戦2 零下であるぞ >>