食糧クライシス

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風邪も流行しとるようじゃが不景気の話題もよく聞く昨今、あまり良いニュースが聞かれないのは寂しいことじゃな。我が鹿角のような地方農村では、正直、もう10年以上前から景気はどん底じゃったから、今の急激な不景気というのもピンとこないのが本音だったりするがのう。ところで我が鹿角の大多数の生産者のお話を、ちと。どこの地方も同じじゃろうが、こと農業だけでは実質生きていけない状況なのじゃな。例えばこの矢印が付いた図、これは秋田県の米生産者向けパンフレットの一部抜粋なのじゃが、現状の田んぼ10aあたりの所得が約3万円という試算になっておるわ。けっこうリアルな数字ぞなこれ。我が鹿角の生産者一戸あたりの平均水田面積は100a程度じゃから、減反政策で実際に作付出来るのは75aくらいで田んぼからの所得は一年にたった23万円、こりゃ到底、一家が生活できる水準ではあるまいよ。面積拡大を図ろうとしても数千万円分の機械購入が必要だったりするしのう。残念ながら農業の一般的な現場はこんな状況じゃ。これを危機と言わずして何と言おうか。ま、田んぼに限定した内容ではあるが、これ野菜も果樹も似たような現状と言ってよかろう。日の本の良質な農産物は、今まで小規模生産者が自分の手が届く範囲で手塩にかけていたゆえの品質の良さだったと思うのじゃが、今や毎年一割ずつ、小規模生産者が消えていっておる。将来も自国の農産物を安心して食べ続けていくためには、産地と流通、消費のどこが欠けても不可であろうさ。今まさに真剣に考えなければならない必要な事はたくさんあるのに、どこぞの国会で審議拒否とか野次合戦なんぞしてる場合ではないぞなもし。(朕)

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by deepkazuno | 2009-01-29 15:44 | 宿屋うまごや
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